› こころとからだ › 鹿児島②~腸腰筋エクササイズへの疑問~
2019年10月11日
鹿児島②~腸腰筋エクササイズへの疑問~
鹿児島2日目は、
<股関節>をテーマにした、
朝から夕方までの1日講座でした。
以前にも鹿児島で股関節をテーマにしたことがあり、
その時は骨格調整がメインだったので、
今回はまた別の視点から。
<筋肉>と<東洋医学>を組み合わせた、
股関節へのアプローチを。
股関節の機能を高める上で、
最も重要だと感じている筋肉は、
「腸腰筋(ちょうようきん)」という筋肉です。
カラダ関係の仕事をしている人なら誰でも知っている(かも)という、
超メジャーな筋肉です。
超メジャーで超重要な筋肉です。
なので、施術でも運動でも、
この腸腰筋をターゲットにしたアプローチは、
たくさんあります。
で。
その腸腰筋へのアプローチの中で、
個人的に疑問に感じるものがあるのです。
まず、そもそも論として。
筋肉は、大きく2種類に分類できます。
<インナーマッスル>と<アウターマッスル>
そして、
筋肉の働きも、大きく2種類に分類できます。
<安定性・支持性(スタビリティ)>と<可動性(モビリティ)>
です。
他にも熱産出や身体を守る働きなどもありますが、
それは置いといて。
で、上の2つずつを組み合わせると、
インナーマッスルは安定性・支持性、
アウターマッスルは可動性、
が、主な働きです。
0か100か、という極端な話ではなく、
主な役割として、です。
で、腸腰筋は、
インナーマッスルとアウターマッスル、
どちらなのかというと、
思いっきりインナーマッスルです。
もちろん、
インナーマッスルだからといって、
全く可動性を担わないわけではありません。
が、インナーマッスルの特性上、
機能としては安定性・支持性がメインなのです。
腸腰筋は、
股関節の安定性・支持性を保つ筋肉、
という表現もできます。
逆に、
腸腰筋の機能低下=股関節の安定性・支持性が低下すると、
本来股関節で支えることのできる負荷を、
他の部位で代わりに支える必要がでてきます。
股関節の代わりに負荷がかかりやすい部位としては、
代表的なところだと腰や膝です。
もちろん、腰・膝以外にも、
全身に影響は及びます。
繰り返しになりますが、
腸腰筋は全身に大きな影響を及ぼす股関節の安定性・支持性を保つために、
とても重要な役割をもつ筋肉なのです。
だから、
腸腰筋を鍛えよう!
・・・そこまでは、いいんです。
が!
腸腰筋エクササイズのやり方について、
疑問を感じることがあるんです。
もちろん全世代に必要ですが、
特に足腰の弱ってくる高齢者には、
股関節の安定性・支持性を高める腸腰筋エクササイズが、
必要とされます。
なので、
高齢者向けの介護予防エクササイズとして、
腸腰筋エクササイズが採用されることが多いです。
そして、
その際に行われる腸腰筋エクササイズは、
基本的に↓のようなものです。
もも上げ、ですね。
確かに腸腰筋には股関節を曲げるという機能もあるので、
もも上げで股関節を曲げれば腸腰筋が使われ鍛えられる。
という考え方も理解できます。
全く無意味ということでもないと思います。
が、単純にもも上げをするだけでは、
腸腰筋よりも大腿直筋という太もも前の筋肉が使われやすいんですね。
そうならないために、
大腿直筋ではなく腸腰筋に効かせるためには、
いろいろな工夫が必要です。
が、そういうことではなくて。
いくら工夫して、
もも上げで腸腰筋に効かせられたとしても、
それは「可動性」を高めることが主な効果になってしまいます。
しつこいですが、
「可動性」ではなく「安定性・支持性」を高めたいのです。
まずは。
なので僕は、
腸腰筋の状態を評価するときは、
可動性よりも安定性・支持性の方をチェックします。
まずはそっちの方が、
優先で大切だと思っているからです。
そして、
腸腰筋(インナーマッスル)の状態を評価するときの、
決定的な<コツ>もあります。
インナーマッスルとアウターマッスルとでは、
評価法に決定的な違いがあるのです。
この違いを理解した上で腸腰筋の評価をしないと、
腸腰筋の評価をしているはずが、
別のアウターマッスルが反応してしまうことになり兼ねないのです。
というような感じのことが、
僕が腸腰筋にアプローチをするときに大切にしている、
基本の中の基本の部分です。
で!
腸腰筋は
<股関節の安定性・支持性を保つ筋肉>
だという話を繰り返し書いてきましたが。
支える
というエネルギーを東洋医学(五行)的に考えてみると、
木・火・土・金・水の中の水にあてはまります。
一口に「支える」といってもいろいろな種類の支え方があるので、
一概に「支える=水」とは言えないのですが、
股関節の支持性という種類で考えると、
一番近いのが「水」なんですね。
なので、
股関節の支持性=腸腰筋の機能=(五行でいう)水のエネルギー
だと解釈しているのです。
そして、
「水」のエネルギーは、
カラダの中では、
腎経・膀胱経という経絡上を流れています。
なので、腎経・膀胱経を調えることで、
腸腰筋の機能向上にも繋がってきます。
ということで、
股関節の状態を改善するために、
腸腰筋の機能を向上させる。
腸腰筋の機能を向上させるための1つの手段として、
腎経や膀胱経にアプローチをする。
というようなことを、
1日かけてお伝えしました。
↓の画像は、
腸腰筋の機能を高めるためのエクササイズのひとつです。
2日目の講座にご参加いただいた皆さん↓
カラダのケアや運動をするうえで、
最終的に大切なのは「感覚・感性」だと思います。
それがないと、
「個人差」や「微差」に対応できないからです。
ただ、「感覚・感性」だけに依存しすぎるのも違うのかなと。
やはり体系的な理論を知っておくことは基本として大切なことで、
その理論を充分に活用するために、
最終的に「感覚・感性」がものをいうと思っています。
・・・と今日はなんだか小難しい話になってしまったかもしれませんが、
鹿児島2日目は同業者向けの内容だったので、
いつもの講座よりも専門的な話をちょっと入れたのでした。
という感じで、鹿児島での2日間の講座が終わりました。
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!
そして、翌日月曜日に沖縄に帰りました。
が、夕方の飛行機だったので、日中は時間があり。
行きたかった場所に行ってきました。
予想を遥かに上回る、
素晴らしい場所でした。
その場所については、また次回の記事で。
ではでは、ありがとうございました。
*************
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また、出張などで留守にしていることも多いので、
なるべく下記のメール等でお問合せをいただけると助かります。
メール:info@kokoro-to-karada.jp
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<股関節>をテーマにした、
朝から夕方までの1日講座でした。
以前にも鹿児島で股関節をテーマにしたことがあり、
その時は骨格調整がメインだったので、
今回はまた別の視点から。
<筋肉>と<東洋医学>を組み合わせた、
股関節へのアプローチを。
股関節の機能を高める上で、
最も重要だと感じている筋肉は、
「腸腰筋(ちょうようきん)」という筋肉です。
カラダ関係の仕事をしている人なら誰でも知っている(かも)という、
超メジャーな筋肉です。
超メジャーで超重要な筋肉です。
なので、施術でも運動でも、
この腸腰筋をターゲットにしたアプローチは、
たくさんあります。
で。
その腸腰筋へのアプローチの中で、
個人的に疑問に感じるものがあるのです。
まず、そもそも論として。
筋肉は、大きく2種類に分類できます。
<インナーマッスル>と<アウターマッスル>
そして、
筋肉の働きも、大きく2種類に分類できます。
<安定性・支持性(スタビリティ)>と<可動性(モビリティ)>
です。
他にも熱産出や身体を守る働きなどもありますが、
それは置いといて。
で、上の2つずつを組み合わせると、
インナーマッスルは安定性・支持性、
アウターマッスルは可動性、
が、主な働きです。
0か100か、という極端な話ではなく、
主な役割として、です。
で、腸腰筋は、
インナーマッスルとアウターマッスル、
どちらなのかというと、
思いっきりインナーマッスルです。
もちろん、
インナーマッスルだからといって、
全く可動性を担わないわけではありません。
が、インナーマッスルの特性上、
機能としては安定性・支持性がメインなのです。
腸腰筋は、
股関節の安定性・支持性を保つ筋肉、
という表現もできます。
逆に、
腸腰筋の機能低下=股関節の安定性・支持性が低下すると、
本来股関節で支えることのできる負荷を、
他の部位で代わりに支える必要がでてきます。
股関節の代わりに負荷がかかりやすい部位としては、
代表的なところだと腰や膝です。
もちろん、腰・膝以外にも、
全身に影響は及びます。
繰り返しになりますが、
腸腰筋は全身に大きな影響を及ぼす股関節の安定性・支持性を保つために、
とても重要な役割をもつ筋肉なのです。
だから、
腸腰筋を鍛えよう!
・・・そこまでは、いいんです。
が!
腸腰筋エクササイズのやり方について、
疑問を感じることがあるんです。
もちろん全世代に必要ですが、
特に足腰の弱ってくる高齢者には、
股関節の安定性・支持性を高める腸腰筋エクササイズが、
必要とされます。
なので、
高齢者向けの介護予防エクササイズとして、
腸腰筋エクササイズが採用されることが多いです。
そして、
その際に行われる腸腰筋エクササイズは、
基本的に↓のようなものです。
もも上げ、ですね。
確かに腸腰筋には股関節を曲げるという機能もあるので、
もも上げで股関節を曲げれば腸腰筋が使われ鍛えられる。
という考え方も理解できます。
全く無意味ということでもないと思います。
が、単純にもも上げをするだけでは、
腸腰筋よりも大腿直筋という太もも前の筋肉が使われやすいんですね。
そうならないために、
大腿直筋ではなく腸腰筋に効かせるためには、
いろいろな工夫が必要です。
が、そういうことではなくて。
いくら工夫して、
もも上げで腸腰筋に効かせられたとしても、
それは「可動性」を高めることが主な効果になってしまいます。
しつこいですが、
「可動性」ではなく「安定性・支持性」を高めたいのです。
まずは。
なので僕は、
腸腰筋の状態を評価するときは、
可動性よりも安定性・支持性の方をチェックします。
まずはそっちの方が、
優先で大切だと思っているからです。
そして、
腸腰筋(インナーマッスル)の状態を評価するときの、
決定的な<コツ>もあります。
インナーマッスルとアウターマッスルとでは、
評価法に決定的な違いがあるのです。
この違いを理解した上で腸腰筋の評価をしないと、
腸腰筋の評価をしているはずが、
別のアウターマッスルが反応してしまうことになり兼ねないのです。
というような感じのことが、
僕が腸腰筋にアプローチをするときに大切にしている、
基本の中の基本の部分です。
で!
腸腰筋は
<股関節の安定性・支持性を保つ筋肉>
だという話を繰り返し書いてきましたが。
支える
というエネルギーを東洋医学(五行)的に考えてみると、
木・火・土・金・水の中の水にあてはまります。
一口に「支える」といってもいろいろな種類の支え方があるので、
一概に「支える=水」とは言えないのですが、
股関節の支持性という種類で考えると、
一番近いのが「水」なんですね。
なので、
股関節の支持性=腸腰筋の機能=(五行でいう)水のエネルギー
だと解釈しているのです。
そして、
「水」のエネルギーは、
カラダの中では、
腎経・膀胱経という経絡上を流れています。
なので、腎経・膀胱経を調えることで、
腸腰筋の機能向上にも繋がってきます。
ということで、
股関節の状態を改善するために、
腸腰筋の機能を向上させる。
腸腰筋の機能を向上させるための1つの手段として、
腎経や膀胱経にアプローチをする。
というようなことを、
1日かけてお伝えしました。
↓の画像は、
腸腰筋の機能を高めるためのエクササイズのひとつです。
2日目の講座にご参加いただいた皆さん↓
カラダのケアや運動をするうえで、
最終的に大切なのは「感覚・感性」だと思います。
それがないと、
「個人差」や「微差」に対応できないからです。
ただ、「感覚・感性」だけに依存しすぎるのも違うのかなと。
やはり体系的な理論を知っておくことは基本として大切なことで、
その理論を充分に活用するために、
最終的に「感覚・感性」がものをいうと思っています。
・・・と今日はなんだか小難しい話になってしまったかもしれませんが、
鹿児島2日目は同業者向けの内容だったので、
いつもの講座よりも専門的な話をちょっと入れたのでした。
という感じで、鹿児島での2日間の講座が終わりました。
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!
そして、翌日月曜日に沖縄に帰りました。
が、夕方の飛行機だったので、日中は時間があり。
行きたかった場所に行ってきました。
予想を遥かに上回る、
素晴らしい場所でした。
その場所については、また次回の記事で。
ではでは、ありがとうございました。
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Posted by 照喜名 弘彦 at 22:11