こころとからだ

昨日の記事で、
今月上旬に開催した陰陽五行講座のレポートを書きました。

今回は、
その講座の中で実例として挙げた中から、
ひとつをシェアしたいと思います。

（講座やブログなどでの使用は、
ご本人の許可をいただいております）

数カ月前に、初めてご来店いただいた女性（Aさんとします）。

家事をしながら、ついついお酒を呑んでしまうと。

最初は夕食の準備の時に軽く1杯、
だったのが、
少しずつ増えていき。

そのうち、
毎日昼から呑んでしまうようになってしまいました。

止めようと思っても、止められない。

そんな状態での、ご来店でした。

カラダの反応をチェックしながら、
陰陽五行の法則を交えながら、
お話しを聴いていきました。

※今回の記事の内容は、
あくまでもその方のカラダの反応を観ながら、
僕なりの感性によって進めたことをシェアしております。
同じような状態の方すべてに当てはまるわけではありません。



まず、
カラダに過剰な負担がかかるほど、
お酒を呑みすぎてしまう状態。

肝臓に大きな負担をかけてしまう。

五行でいうと肝は木のエネルギーです。

（肝臓＝肝、というわけではないですが、
今回の場合、肝にもストレス反応が出ていたので、
そういう捉え方です。）


木（肝）に過剰な負担がかかっている。

このエネルギー過剰な状態を、
実（ジツ）とも呼びます。

逆にエネルギー不足の状態を、
虚（キョ）とも呼びます。

ちょうどいいバランスの状態を、
平（ヘイ）とも呼びます

この「実・平・虚」という用語は、
僕の陰陽五行の師匠である、
谷田学先生から教わりました。

五行のこともいろいろな本やセミナーで勉強しましたが、
結局は谷田先生からの教えがベースになっております。

大阪府堺市の方向には、
一生足を向けて寝られません。

ありがとうございます。



懐かしい写真(笑)


話を戻します。

実・平・虚という用語を使うと。

「木（肝）に過剰な負担をかけてしまうほど、酒を呑みすぎてしまう」

というのは、

「木の実」

と考えるんですね（僕は）

「木の実」を「キのミ」と読まないでくださいね。

「モクのジツ」です。

「キのミ」なら、この方になってしまいます。



で、昨日の記事の最後の方で書きましたが。

カラダって、
常に調和をとろうとしてくれるのです。

実に偏っている部分があるなら、
同じくらい虚に偏っている部分もあるはず、
なのです。



（だから、この図じゃ伝わらない）

実に偏りがあるなら、
同じくらい虚にも偏りがある。

そう捉えるようになってから、
いろんなことの辻褄が合うようになりました。

なので僕はそう捉えています。

なので、Aさんも。

毎日昼間からお酒を呑んで、
木の実をつくりまくっているのなら。

同じくらいの強いストレスレベルで、
木の虚もあるはずだと。

逆に、
アルコール依存（木の実）は「結果」で、
「原因」は木の虚の方にある。

というパターンも、少なくないのです。


詳しい説明は省きますが、
木気（木のエネルギー）は、

「自由でのびのびとしたエネルギー」

というのが、特性のひとつです。

なので、

「自由でのびのびとしたエネルギー」

を抑制してしまうと、木の虚になってしまいます。


という捉え方を、Aさんにお伝えすると。

「自由でのびのびですか。。。
全然発揮していないですね。。。」

と。

やはり。

自由でのびのびを全然発揮していない＝木の虚

の状態がまずあって、
調和をとるために、
同じレベルで「木の実」の状態をつくったんですね。

本能的に。

「木の実」をつくる手段として選んだのが、
お酒だったと。


じゃあ、ですよ。

「自由でのびのび」を発揮していけば、
その分だけ木の虚が減り、
結果的に木の実も減る（酒量が減る）、
ということになりそうじゃないですか。

僕はそう捉えるんですね。


「ということで、自由でのびのびと過ごしてみてください！」

で終わるのは、ちょっと雑なんですね。

Aさんの「自由でのびのび」を抑制してしまった「原因」はなにか？


そこまで掘り下げていかないと、
より根本的な解決には繋がりづらいです。


「Aさんの自由でのびのびを抑制している原因、思い当たることありますか？」

「・・・主人ですね。」


Aさんのご主人、
「超」がつくほどの完璧主義で、
Aさんの家事やお金の使い方をはじめ、
生活面すべてにおいて、
きっちりと管理したい方らしいのです。

なるほど。

「きっちり」というエネルギーは、
五行でいうと「金」のエネルギーです。

そして、↓の図でいうと。



金から木に点線の矢印が向かっていますよね。

この点線の矢印は、
相剋（そうこく）関係といいます。

わかりやすく表現すると、
金が木のエネルギーを抑制する、
という関係性です。

ちなみに周りを繋いでいる実線は、
相生（そうせい）関係といい、
相剋とは逆に矢印が向かっている先をサポートする関係性です。


「超完璧主義」のご主人の「金実」なエネルギーによって、
Aさんの「木（自由でのびのび）」が「虚」してしまった。

そのバランスをとるための手段として、
酒に手が伸びてしまう。

意志が弱いのではないのです。

本能で虚実（陰陽）のバランスをとろうとしているだけ。

なのに、
さらにAさんがお酒が止められない自分を責めてしまうことで、
Aさんの中で金実をつくってしまい、

「ご主人の金実+Aさん本人の金実」でパワーが2倍になり、
より木（自由でのびのび）が虚してしまい、
そのバランスをとるためにより酒量が増えてしまう。

だから、
まずはお酒を呑んでしまう自分を責めることから、
やめましょう。

Aさんは、悪くないです。

バランスをとろうと、本能的にやっていることなんです。

・・・このあたりまで話したところで、
Aさんの目から涙が溢れてきました。


Aさんが自分を責めるエネルギーを少しでも弱めることで、
金実⇒木虚の流れも弱まります。


で、ご主人ですよ。

お仕事もお堅い系のことをされていて。

家庭でも完璧主義で。

めちゃ金実。

僕の理論上、
ご主人もどこかでその真逆の「金虚」の状態をつくらないと、
バランスがとれないはずなんですね。


「ご主人、仕事と家庭以外で、めちゃダラしないところ、ないですか？
例えば、浪費癖があるとか、女癖が悪いとか、約束を守らないとか。。。」

「それが、全然ないんですよ。
すべてのことにおいて、キッチリしています。」


そうなんですね。

金虚がメンタル的に出ていないとすれば・・・

あと可能性があるとしたら、カラダですね。

身体症状として、金虚が出ていないか。

金のエネルギーって、
経絡でいうと肺・大腸なんですね。

なので、
それに関する身体症状が出ていないか。

例えば。。。

・呼吸器系が弱い（鼻炎・ぜんそくなど）

・肌が弱い、荒れやすい（皮ふも金のゾーンです）

・下痢とか便秘とか（大腸に関する症状）


ご主人って、そういう症状ありませんか？

と、Aさんに訊くと・・・

「全部あります。」

キター！

いや、喜んでいる場合ではありません。

という風に、
陰陽五行的に考察していくと、
お会いしたことのないご主人のことも、
なんとなくみえてくるんですね。

ご主人は、
超完璧主義の金実と、
呼吸器や肌や大腸の症状＝金虚で、
バランスをとって金を平にしているのです。

結果的にバランスはとれているのですが、
でもそれが続くとしんどいですよね。

なのでほんとうはご主人にもご来店いただき、
ご主人の虚実バランスを調えることもお手伝いしたいのですが。

まぁそれは無理そうだということで。

でも、Aさん。

ここまでの流れに納得していただけたようで、

「なぜそうなっているのかが腑に落ちたので、
それだけでもだいぶ気持ちが楽になりました。」

と、笑顔で話してくださいました。


で、ここからはAさんへの課題。

「酒量を減らす＝木実を減らす」

という方向性ではなく。

「自由でのびのびを取り入れる＝木虚を減らす」

という方向性で行くことに決めました。

木虚が減れば、その分、木実も減るので。

陰陽の法則的に。

Aさんのカラダの反応から、
その時のAさんに適した「自由でのびのび」を探ります。


Aさんには普段の生活の中でそれを取り入れていただき、
あとは2週に1回のペースでお越しいただき、
僕はカラダから木のバランスを調えるお手伝いをしました。

そんなことを続けること、数カ月。

つい3日前にご来店いただいたのですが。

「ここ10日くらい、お酒1滴も飲んでいません。
でも、全然ストレスも溜まりません。」



ここは、喜んでいいところ。

しかも、
なぜかご主人のAさんへの接し方も、
柔らかくなってきたそうです。




よかったです。

まぁ、
こんなにうまくいくことばかりではないですけどね。

ご本人の腑に落ちてさえしまえば、
だいたいうまくいくのですが。

ただ、
腑に落とせるかどうかは、
僕のスキルにもよるわけで。

日々精進です。


・・・というような事例を、
Zoom講座では紹介しながら、
陰陽五行の全体像をイメージしてもらっています。

5/31（日）に開催予定ですので。

もし興味をもっていただけた方がいれば、
受講いただけるとうれしいです。

明日、受付を開始する予定です。

よろしくお願いします。

ではでは、ありがとうございました。