› こころとからだ › 「太りやすい人」と「太りにくい人」の違い2020年06月07日
「太りやすい人」と「太りにくい人」の違い
先日＜筋トレと減量。＞という記事をアップしましたが、
今回はより専門的なことを書いてみようと思います。
生理学的な話なので専門家以外の方は難しく感じるかもしれませんが、
なるべく一般の方にもわかりやすく読めるように、がんばりますね。
＜「太りやすい人」と「太りにくい人」の違い＞のひとつとして、
「脱共役タンパク質（UCP）」というものが影響している可能性があります。
UCPには、
身体の熱をつくる（体温を上げる）働きがあります。
褐色脂肪細胞という組織の中にあるUCPを「UCP1」と呼ぶのですが、
その「UCP1」を「うまくつくれる人」と「うまくつくれない人」がいます。
身体の熱というのはエネルギー産出に繋がるので、
身体の熱をつくるUCP1を「うまくつくれない人」は、
「エネルギー産出量が落ちる→代謝が落ちる→太りやすい」
ということになります。
ちなみに褐色脂肪細胞は、
基本的に年齢と共に減っていきます。
褐色脂肪細胞が減るということは、
その中にあるUCP1も減るということです。
歳を重ねるごとに太りやすくなるのも、
赤ちゃんの体温が高くて高齢になってくると低体温化してきやすいのも、
それが一因としてあるのかもしれません。
ただ！
筋肉にもUCPがあるのです。
褐色脂肪細胞のUCPは＜UCP1＞でしたが、
筋肉にあるものは3番目に見つかったUCPということで、
＜UCP3＞と呼ばれています。
「＜UCP3＞の量は筋肉量に比例する」と言われているので、
だから筋肉量を増やせば体温や代謝が上がる、
などと言われています。
運動中に体温が上がるのは当たり前ですが、
筋肉量が増えると安静時の代謝も上がってきます。
UCPによる熱産出機能は、
運動とは直接関係ないからです。
ちなみに！
筋肉には、
速筋と遅筋の2種類あります。
簡単に分類すると、
速筋は無酸素運動（筋トレなど）で使う筋肉で、
遅筋は有酸素運動（ジョギングなど）で使う筋肉です。
＜UCP3＞は、
速筋の中に多く含まれ、
逆に遅筋にはあまり含まれていないのです。
なので！
有酸素運動ばかりやっていても、
＜UCP3＞は増えません。
逆に、
筋トレなどで速筋の筋肉量を増やすことで、
＜UCP3＞が増えます。
↓うちの美尻塾で＜UCP3>を増やしている様子↓
＜UCP3＞が増えることで、
身体の熱産出機能が高まり、
安静時の代謝（基礎代謝）がアップします。
もちろん有酸素運動もそれ自体によるカロリー消費の効果はありますが、
有酸素運動だけでは速筋は発達しないので、
＜UCP3＞は増えません。
逆に、
有酸素運動ばかりやっていると、
身体の＜速筋：遅筋＞の割合が＜遅筋優位＞に変わっていくので、
＜UCP3＞が減っていくことも考えられます。
もちろん有酸素運動のメリットもあります。
心肺持久力や筋持久力の向上になります。
が！
運動中のカロリー消費だけではなく、
安静時のカロリー消費を上げることで、
「太りにくい（痩せやすい）身体」
になっていきます。
なので、
減量のための運動をするのなら、
ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動だけではなく、
ぜひ筋トレも取り入れていただきたいなぁ、と思います。
長くなりましたが、まとめます。
①「太りやすい（痩せにくい）人」は、身体の熱産出（＝基礎代謝）に関わる＜脱共役たんぱく質（UCP）＞の量が少ないかもしれない。
②UCPは褐色脂肪細胞の中にある（UCP1）が、褐色脂肪細胞は年齢とともに減少する（UCP1も減少する）
③筋肉の中にもUCPは存在し（UCP3）、特に速筋（筋トレなどで使う筋肉）に多く含まれていて、逆に遅筋（有酸素運動で使う筋肉）には少ない。
④だから基礎代謝を高める（太りにくい・痩せやすいカラダをつくる）ためには、筋トレがオススメ！
という話でした。
もちろん減量のためには、
運動だけではなく食事も大切です。
今回は、
脱共役たんぱく質（UCP）という物質の働きを元に、
運動と減量について書いてみました。
ではでは、ありがとうございました。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
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今回はより専門的なことを書いてみようと思います。
生理学的な話なので専門家以外の方は難しく感じるかもしれませんが、
なるべく一般の方にもわかりやすく読めるように、がんばりますね。
＜「太りやすい人」と「太りにくい人」の違い＞のひとつとして、
「脱共役タンパク質（UCP）」というものが影響している可能性があります。
UCPには、
身体の熱をつくる（体温を上げる）働きがあります。
褐色脂肪細胞という組織の中にあるUCPを「UCP1」と呼ぶのですが、
その「UCP1」を「うまくつくれる人」と「うまくつくれない人」がいます。
身体の熱というのはエネルギー産出に繋がるので、
身体の熱をつくるUCP1を「うまくつくれない人」は、
「エネルギー産出量が落ちる→代謝が落ちる→太りやすい」
ということになります。
ちなみに褐色脂肪細胞は、
基本的に年齢と共に減っていきます。
褐色脂肪細胞が減るということは、
その中にあるUCP1も減るということです。
歳を重ねるごとに太りやすくなるのも、
赤ちゃんの体温が高くて高齢になってくると低体温化してきやすいのも、
それが一因としてあるのかもしれません。
ただ！
筋肉にもUCPがあるのです。
褐色脂肪細胞のUCPは＜UCP1＞でしたが、
筋肉にあるものは3番目に見つかったUCPということで、
＜UCP3＞と呼ばれています。
「＜UCP3＞の量は筋肉量に比例する」と言われているので、
だから筋肉量を増やせば体温や代謝が上がる、
などと言われています。
運動中に体温が上がるのは当たり前ですが、
筋肉量が増えると安静時の代謝も上がってきます。
UCPによる熱産出機能は、
運動とは直接関係ないからです。
ちなみに！
筋肉には、
速筋と遅筋の2種類あります。
簡単に分類すると、
速筋は無酸素運動（筋トレなど）で使う筋肉で、
遅筋は有酸素運動（ジョギングなど）で使う筋肉です。
＜UCP3＞は、
速筋の中に多く含まれ、
逆に遅筋にはあまり含まれていないのです。
なので！
有酸素運動ばかりやっていても、
＜UCP3＞は増えません。
逆に、
筋トレなどで速筋の筋肉量を増やすことで、
＜UCP3＞が増えます。
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身体の熱産出機能が高まり、
安静時の代謝（基礎代謝）がアップします。
もちろん有酸素運動もそれ自体によるカロリー消費の効果はありますが、
有酸素運動だけでは速筋は発達しないので、
＜UCP3＞は増えません。
逆に、
有酸素運動ばかりやっていると、
身体の＜速筋：遅筋＞の割合が＜遅筋優位＞に変わっていくので、
＜UCP3＞が減っていくことも考えられます。
もちろん有酸素運動のメリットもあります。
心肺持久力や筋持久力の向上になります。
が！
運動中のカロリー消費だけではなく、
安静時のカロリー消費を上げることで、
「太りにくい（痩せやすい）身体」
になっていきます。
なので、
減量のための運動をするのなら、
ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動だけではなく、
ぜひ筋トレも取り入れていただきたいなぁ、と思います。
長くなりましたが、まとめます。
①「太りやすい（痩せにくい）人」は、身体の熱産出（＝基礎代謝）に関わる＜脱共役たんぱく質（UCP）＞の量が少ないかもしれない。
②UCPは褐色脂肪細胞の中にある（UCP1）が、褐色脂肪細胞は年齢とともに減少する（UCP1も減少する）
③筋肉の中にもUCPは存在し（UCP3）、特に速筋（筋トレなどで使う筋肉）に多く含まれていて、逆に遅筋（有酸素運動で使う筋肉）には少ない。
④だから基礎代謝を高める（太りにくい・痩せやすいカラダをつくる）ためには、筋トレがオススメ！
という話でした。
もちろん減量のためには、
運動だけではなく食事も大切です。
今回は、
脱共役たんぱく質（UCP）という物質の働きを元に、
運動と減量について書いてみました。
ではでは、ありがとうございました。
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Posted by 照喜名 弘彦 at 20:52
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