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2009年11月24日

プロテイン摂取のタイミング

質問メールが届きました。

要約すると・・・

「10年ぐらい毎朝プロテインを飲んでいるんですが、最近通い始めたジムでは「運動後が効果的」とか「寝る前がいい」とか言われて、何が正しいのかわからなくて混乱しています。どうしたらいいですか。」


よくある質問です。

そして指導者によって意見がわかれることも多い内容です。

じゃあ僕だったらどうアドバイスするかを書きます。

「僕だったら」ですよ。


ひーこー流プロテイン摂取法。


まず前提として、「そのプロテインが自分に合うかどうか」

ここで引っかかったらいつどのタイミングで飲むとかの以前の問題です。


まぁそれは置いといて。


まずジムのトレーナーさんが言う「運動後がいい」とか「睡眠前がいい」っていうのは、根拠があります。

そのキーワードは「成長ホルモン」

成長ホルモンには「たんぱく同化作用」があり、細胞をつくる上で欠かせません。

簡単に言うと、細胞の材料であるタンパク質から、細胞をつくる働きです。

違う言い方をすると、いくらタンパク質を摂取しても成長ホルモンがないと細胞はつくれないってことです。


で、運動によって成長ホルモンの分泌が促されるので、
そのタイミングでプロテインを摂ると身になるっていう、そういう理論ですね。


理屈で考えるとわかる気がします。


で、その運動っていうのも成長ホルモンの分泌を促す運動とそうじゃない運動がありますが、
促す運動は「筋トレ」です。

あくまでも筋肉に一定以上の負荷をかけた運動じゃないと、成長ホルモン分泌は促されません。

ここは本筋じゃないので省きますね。


なので、「筋トレ後のプロテイン摂取」はそういう意味で理にかなった方法だし、
スポーツ選手を含めて一般的にやっている人が多いです。


ただ、ひーこー流だとこのやり方は「?」です。


理由はあとで(笑)



睡眠前にプロテインの摂取がいいというのも、
睡眠によって成長ホルモン分泌が増えることからだと思います。


寝る前にカラダにタンパク質を入れといた方が、
寝てる間の成長ホルモンによる細胞生成の助けになるやん?とそういうことだと思います。

なんで関西弁なのかはわかりませんが、そんな気分でした。


これも理屈はわかります。


細胞をつくる成長ホルモン分泌に合わせて、細胞の材料となるたんぱく質を補給する。


まぁ運動生理学というかスポーツ栄養学的にはそれでOKなのかもしれませんが、
これは理屈だけで考えている典型です。


そもそもですね、プロテインをはじめサプリメントっていうのは「栄養補助食品」なんですよ。


本来栄養は「食事」から摂るものです。


食事だけじゃ足りないから、サプリメントで補おうってそういうことだと思うんですが、この考え方は悪くないと思います。


これを僕流に考えると「じゃあ食事中に一緒に摂ればいいじゃん」となります。


成長ホルモンが増えるタイミングでタンパク質を入れる、それは理にかなっているかもしれません。


でもですね、入ってきたタンパク質をどう消化吸収するのかとか、消化器の働きまで考えなきゃいけないと思うんです。


タンパク質分解酵素は、主に「胃」で分泌します。(すい臓とかもやってますが)


ってことは、単純に胃の働きが高まっているときにタンパク質を摂取した方が、吸収がよくなるってことです。


「筋トレ直後」に、胃の働きは高まっていると思いますか?


思いっきり抑制されてますよ。


筋肉とか心臓とか、そういうところに血が集まっている状態ですから。運動。


「いやでもオレは筋トレ後のプロテイン摂取で筋肉でかくしたで!」って言う人もいるかもしれませんが、
それはたまたまあなたの胃が強かっただけです。


そして運動後に摂取しなかったからといって筋肉がでかくならなかったとは言い切れないと思います。


で、それを胃が弱い人、胃が疲れている人がやったら、悪影響です。


「筋トレしてプロテインも飲んでいるのに筋肉が発達しない」って人は、
その真面目なプロテイン摂取が胃をさらに弱らせ逆効果になってしまっている可能性大です。


そういう理由で、僕は運動直後のプロテイン摂取は「?」です。


で、血糖値をコントロールする「インスリン」というホルモンにも、「筋タンパク合成作用」があります。


たからプロテイン単体よりも、糖質も摂取してインスリンを出した方が、より筋肉をつくる手助けになる可能性があります。


だから、理想的なタンパク摂取のタイミングは、
「糖質をとりつつ胃の働きが高まっているとき」ということになりますが・・・


それって普通にごはん食べてるときでしょ!(笑)


甘いものでもインスリンの分泌は促しますが、甘いものでは胃の働きは高まらないです。


胃の働きが高まるのは、「ご飯をよく噛んで食べているとき」です。


だから普通にごはんを食べているときにプロテインを横に置いて、一緒に摂ればいいと思うんです。


だったら僕ならプロテインじゃなくて、納豆とか豆腐とか味噌汁を増やしますけどね!


味噌にはアミノ酸が豊富に含まれています。


発酵食品だし、消化酵素の分泌を促してくれます。


でも、どうしても今のトレーニング理論の常識に沿って「筋トレ後すみやかにプロテインを飲みたい」なら、
おにぎりを一口50回くらい噛んで食べてからにしてください。



で、寝る前のプロテイン。


確かに寝ると成長ホルモンが出るからその前に細胞の材料を入れとこうっていうのは、わからんでもないですよ。


でも、寝る前に胃の働きが高まっているかってことです。

逆にいうと寝る前にタンパク質をからだに入れることで胃を起こしてしまうのですが、
睡眠中は臓器を休める時間です。



寝る前にミルクを飲むと眠りやすくなるって言われますが、
それは胃腸が働くから副交感神経が高まるので、当たり前です。


あとは理論としては、乳製品に含まれるアミノ酸が睡眠を誘発する「メラトニン」の材料になるから、とか。


まぁすごく偏った考え方ですよね。


寝る前にわざわざ消化器を起こす必要ないでしょう。


眠りやすくなるかもしれませんが、胃腸が休めなくなりますよ。


寝る前にプロテインを飲もうとか、ミルクを飲もうとか、
それってやってることは

「寝る前に納豆を食べましょう」

と一緒ですよ。


不自然でしょ。すごく。


ていうかプロテインのサプリメントや牛乳飲むなら納豆の方がだいぶマシだと思いますけどね。


でも納豆食べるならごはんと一緒の方が間違いなく吸収率上がりますよ。


寝る前プロテインや寝る前ミルクをやめて、寝る前納豆ごはんにしましょう(笑)


いやでしょ。


じゃあやらない方がいい。


寝る前に消化器を働かせることでカラダが喜ぶわけないですよ。

「思考」は喜ぶかもしれませんけどね。

だったら半身浴とかストレッチとか腹式呼吸とかやった方がいいです。


で、じゃあ朝起きがけにプロテインはどうかということですが、朝起きがけもやっぱり胃腸が起きてません。


軽い体操でも入浴でもいいのでまずカラダを温めて、胃腸も起こしてから、飲むなら飲んだ方がいいと思います。

プロテイン。

ご飯をよく噛んで食べてからね。

朝忙しいときにご飯をよく噛んで食べるのが大変だという方は、
起床時間を30分早くするか、
それも無理な人は、
最初の一口目だけでいいから、50回くらい噛んでください。


これは朝ごはんに限ったことじゃないです。


よく噛むのがどうしてもめんどくさい人は、
最初の一口でいいからかなり多めに噛んでください。


噛むことは胃腸のウォーミングアップです。


準備運動が足りないとパフォーマンスが上がりませんよね。



まとめです。


・確かに成長ホルモンの分泌が増えるタイミングでプロテイン(たんぱく質)と摂るのは有効かもしれない

・だけどタンパク質を吸収するには胃の働きを高める必要がある

・じゃあ筋トレ直後や睡眠前の胃の働きはどうなのか

・どうやったら胃の働きが高まるのか


胃は、副交感神経によって動かされます。

運動直後なんて、思いっきり交感神経です。

寝る前に胃を働かせることよって副交感神経にスイッチが入り眠りやすくなるかもしれませんが、
それによって睡眠中に胃が休めなくなります。

あとは、咀嚼(噛むこと)が胃のウォーミングアップになります。

そして、サプリメントはあくまでも「栄養補助食品」だということを忘れないでください。

食事で足りないものを補う。

胃の働きが一番高まっているのは、食事中です。

だったら食事中に摂ったらいいじゃないですか?

動物性食品(肉・乳製品)は高タンパクですが、胃を疲れさせます。

特に動物性食品を食べるときは、しっかりご飯をよく噛んで食べながらにした方がいいです。



・・・で!

ここまで偉そうに書いたのも、全部「理屈」です(笑)


一番いいのは、こういう理屈を踏まえた上で・・・


「自分が一番タンパク質がカラダに吸収されている」と「感じる」ことが出来るとき。


これが最高の理想的摂取タイミングだと思います。


いや本当に。


筋トレ直後にプロテインをごくごく飲んで「筋肉にしみわたるわぁ!」と達成感に包まれるなら、
そのままでいいんじゃないですか。

寝る前にホットミルクを飲むことで安眠が得られると「感じる」のであれば、それでいいと思います。


皮肉ではなく、本気でそう思います。


理屈は所詮理屈です。


健康って、そういうもんじゃない。



いっぱい情報を集めて理屈だけで健康法を実践しているうちは、「健康オタク白帯」です。


そうじゃなくて、
食事法やサプリメント摂取なども含めて生活全般で自分の感覚を大事にし、幸せを感じられる。


これが「健康オタク黒帯」です(笑)


カラダが喜んでいると心から感じられるなら、それがあなたにとっての理想的な健康法です。


脅迫観念で玄米を食べるなら、幸せに包まれて焼肉食べればいいじゃないですか(笑)


でもね、同じ幸せを感じられるなら焼肉より玄米の方がいいですよ、間違いなく(笑)


そして焼肉を食べたときの幸福感より、玄米を食べたときの幸福感の方が、温かいです。


でも玄米を食べて幸せを感じられない人は、食べない方がいいかもしれません。


わたしたちは健康になるために、ではなくて、幸せを感じるために生きています。


「健康オタク白帯」の人は、その優先順位を間違えています。


みんなで黒帯を目指しましょう!(笑)


そして幸せを感じられることで健康につながれば最高ですね!!



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Posted by 照喜名 弘彦 at 07:19