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2012年02月19日

「わかったつもり病」

おはようございます。

「こころとからだ」の照喜名です。

昨日facebookに↓のような書き込みをしました。

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今日は学院の授業で骨盤調整を担当しました。

骨盤が整ってちょっとドヤ顔をしはじめた学生たちに、

「この授業で調整が出来たからって勘違いしちゃダメだよ。
100​0人くらいの骨盤調整をしてやっと最低限の練習期間が終わりで、​そこからがやっと第一歩だよ。」

と釘を刺しておきました。

その先に「なぜ骨盤が歪んだか」を考察するという、次のステップ​があると思います。

構造的なアプローチもろくに出来ないのにエネルギーがどうとかメ​ジャーポイントがどうとか、
言っちゃダメ。

ちゃんと段階を踏んでいない人は、
危うい。

しっかり根をはらないと、
大木にはなれないですからね。

「わかったつもり病」・・・僕も一時期感染してましたが、怖い病​気です。

ほとんどの場合、病におかされているという自覚症状がないからで​す。

自覚症状なしに自分を特別な奴だと思い込み、
他人を上から目線で見下します。

恐ろしい病気です。

手技療法家・運動指導者、いろいろな方を見てきましたが、
「本物だ!」と思う方は例外なく基礎を徹底的に重要視していまし​た。

地道なことをいかに腐らず継続できるか。

当たり前のことを、当たり前じゃない量で訓練を積み重ねられるか​。

僕は自分が「わかったつもり病」におかされていたことに気づいた​とき、
1から自分の手技を見直しました。

マッサージのはじめに使う手技で「軽擦(けいさつ)」といって文​字通り軽く擦るだけのシンプルな手技があるのですが、
わかったつもり病から脱却するために、
軽擦を3カ月くらい徹底的に見直すことからはじめました。

その結果、ただ擦るだけの手技がとんでもなく奥が深いことがわか​りました。

たぶん軽擦だけで1DAYセミナーが出来ます。

学生に偉そうに語っていることが、実は一番僕自身に必要な言葉だ​ったりする。

学生に偉そうに語ることで、自分を追い込む作用がある。

頑張ろう。

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「こんな長文なら最初からブログに書けよ!」

とセルフ突っ込みをしたくなりますが、
ブログよりもfacebookやmixiの方が気楽に書けるんですよね。

僕にとってこのブログは、ちょっと重みがあるのです。

特に更新が滞っている今日この頃は、一歩を踏み出すのが結構大変です。

本題に戻りますか。

この

「わかったつもり病」

というのは、本当に厄介です。

例えば講義やセミナーなどを受講して講師の話を聴いて理解したり、
講師のガイドを元に手技・ワークなどを練習して、
その環境で「わかる・できる」のは、
本当の意味で「わかった」とは言えません。

本当の意味での「わかった」とは、
それを自分の言葉で説明出来ること。

わかりやすい例としては、英語。

日本の中学・高校の英語教育では、
英語を「読む」ことはある程度出来るようになります。

が、
英語の文章を読んで意味がわかるのと、
英語の文章が自分でつくれるのとでは、
レベルが全然違います。

会話でも一緒ですね。

英語を聴いて意味がわかるのと、
自分で言葉を発するのとでは、
レベルが全く違います。

でも、前者さえ出来れば、日本の英語の試験対策としてはバッチリですよね。

中学・高校レベルでは。

専門学校の学生を見ていると、
そういう「受け身」の勉強法が染みついてしまっているのかな?と感じてしまうことがあります。

講義を聴きました。

講義の内容が理解できました。

もう、わかった。

終わり。

でも、これで終わってしまうと、結局それを実践で活かすことは出来ないんですね。

“I know you’re busy, but I need your help.”

読むと、何となく意味はわかります。

が、

「お忙しいところ申し訳ないんですが、手を貸してもらいたいんです。」

これを英語で書けと言われると、難しい。



「この授業は前に一度受講したから、もういい」

・・・本当に、本当にわかってるの?



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Posted by 照喜名 弘彦 at 09:00