こころとからだ

東京オリンピック関連で某絵本作家の方がネット上で叩かれていました。

僕はその方のことを知らなかったのですが、
「胎内記憶」についてのことも絵本にして出版されているそうです。


個人的には、
胎内記憶については、
否定も肯定もしていません。

「前世」などと同じで、
人によっては存在することが「真実」なのだろうし、
その存在を信じることで人生にポジティブな影響を与えるのであれば、
信じるのもアリだと思います。

ただ、
それを「自分にとっての真実」ではなく「一般的事実」として捉え発信していくことには、
違和感をおぼえます。

それによって傷つく人もいるので。


昨年、谷田先生をうちの店にお招きして開催した講座の中で。

「『事実』と『真実』の違い」

について話されていました。

事実とは、客観的であると。

真実とは、主観的であると。

その違いを明確にせずに、
（自分にとっての）真実を（一般的な）事実だと捉えてしまうから、
摩擦が起こってしまうと。


なるほど！


時間で例えると。

プロ野球観戦が趣味な僕と、
野球に全く興味がないAさんが、
一緒に野球を観たとします。

僕にとっては試合の3時間が楽しくて短い時間に感じるし、
Aさんにとっては同じ3時間が退屈で長い時間に感じる。

ストップウォッチで計った3時間は同じ長さ（客観的事実）ですが、
その野球観戦をしていた同じ3時間は、
僕にとっては短いことが真実であり、
Aさんにとっては長いことが真実なのです。


胎内記憶や前世なども、
「真実」のジャンルなのだと思うのです。

「真実」を「事実」のように発信すると、
受け入れられない人も出てくるし、
叩かれやすくなりますね。

事実は1つしかないですが、
真実は人の数だけ存在します。


僕が

「野球観戦をしていると時間は短く感じる」

ということを、
「誰にでも当てはまる一般論」として発信していたら、
ちょっと痛い人ですよね。


ですが、
スピリチュアル業界もそうですし、
健康産業でも、

「真実を事実のように発信している人」

が、少なくないように感じます。

コロナ対策についても、
人によって捉えている真実が違うから、
衝突や分断を生んでしまいますね。

真実を事実だと思い込んでいる人ほど、
主張が強く、
自分の主張と違う人に対して攻撃的ですね。


真実と事実の違いを腑に落とせば、
ネット上でもリアルでも、
人間関係はもっと円滑になるはずなのになぁ、
と思います。


「胎内記憶思想」の中に、
「病気も自分で選んで生まれてきた」
というようなものもあるようですが、
それについては2年前に記事にしています。

◆2019年07月12日
「自分で病気を選んで生まれてきた」という仮説を立ててみた結果。

自分で病気を選んだ。

この仮説は、
ある人（タイミング）にとっては自分の人生を前向きに捉えるきっかけにもなるし、
ある人（タイミング）にとっては絶望を増し傷つくことにもなります。

だからといって事実のみを発信しろと言うつもりもありません。

そもそも何が事実かなんてわからないことの方が多いわけですから。


発信するときも、情報を受け取るときも、

「事実と真実の見極め」

は大切だなぁと思います。


ではでは、ありがとうございました。


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