› こころとからだ › 炭水化物 後編
2009年11月13日
炭水化物 後編
お待たせしました!
炭水化物前編の続きです。
その前に・・・
「大阪ここから塾」&「下肢のスポーツコンディショニング」、
いずれも残り1名様となっております!
ありがとうございます。
「リラクゼーション系手技の1日セミナーもやってほしい」というご要望をいただいたので、
年明けに検討したいと思います。
で、炭水化物。続きです。
まず前回のまとめ。
・からだには血糖値を一定の状態に保とうとする働きがあり、上がった血糖値を下げてくれるのは「インスリン」というホルモン
・インスリンは増えた糖分を、肝臓と筋肉の貯蔵庫に蓄積させる
・貯蔵庫から溢れた分は、脂肪に変換される
・体脂肪の蓄積を防ぐには、貯蔵庫から糖分が溢れないようにすることがポイント。
・そこで方法は2つ⇒「1.糖質摂取を制限する」 「2.貯蔵庫の中身を減らす」
1の説明は省くとして、2。
貯蔵庫の中身を減らす方法としては、「空腹」と「運動」があります。
まず「空腹」ですが、糖質の飲食によって上がった血糖値はインスリンによって元の安定した数値に戻されます。
からだはその後もエネルギー源として糖分を必要とするので、
その際の糖分は、肝臓の貯蔵庫の貯金(貯糖?)を切り崩していきます。
で、肝臓の糖分がいよいよ減ってきたときに、からだは「空腹」というサインで糖質を求めます。
空腹=貯蔵庫が空いている状態・・・なので、そのときに入ってきた糖質は、溢れにくくなります。
逆にオヤツなどで糖質を摂っていると、貯蔵庫の空き容量が少なく、溢れやすくなります。
これが間食を控えた方がいい理由のひとつです。
では、もうひとつの貯蔵庫、「筋肉」の空き容量を増やすには・・・
「筋肉自体を使う=運動」しかありません。
運動して筋肉を使うことで、筋肉内に蓄積された糖質が減っていきます。
そして筋肉内の糖質が減ってくると、それを「疲労感」というサインで出してきます。
なので、
空腹感と運動による適度な疲労感、
その状態をつくってあとに食事を摂るのが、
脂肪を蓄積しづらくする糖質摂取法です。
あと、インスリンには血糖値を下げること以外の働きとして、
「中性脂肪の合成」と「筋タンパク同化作用」があります。
インスリンは、血中脂質を体脂肪として蓄積する働きもあるのです。
これも「糖質(炭水化物)が太りやすい」と言われている原因のひとつだと思います。
糖質を摂ることでインスリンが分泌され、そのインスリンが体脂肪の合成を促すのです。
でも、「だからインスリンを出さないように糖質を制限しよう」って、ちょっと違う気がします。
いくらインスリンに中性脂肪を合成する働きがあっても、
その元となる脂質(油)の摂取を控えればいいだけの話なんです。
あとは、インスリンにはタンパク質を筋肉に同化させる作用もあります。
要は、タンパク質が筋肉に変わる手伝いをしてくれるのです。
たまに「筋肉をつけるためにタンパク質は摂るが、脂肪はつけたくないからご飯は食べない」という人がいます。
糖質を摂取してインスリンを出した方が、タンパク質が筋肉に変わりやすいんです。
だから、肉や乳製品は摂るけどゴハンは食べない・・・というのは、効率が悪いです。
僕ね、思うんです。
短期的なダイエットでは、根本からカラダを変えることはできない。
だからダイエットは、無理なくずっと続けられることの方がいいって。
ダイエットは「痩せて体重を落とす」ことではなくて、「キレイに健康になること」です。
何事もバランスです。
巷に溢れる「●●ダイエット」の類は、短期的な効果としては優れたものもあるかもしれませんが、
じゃあそれをずっと続けていけるんですか?
時間的に、金銭的に、体力的に、そして何より精神的に。
この4つを考えて継続できないものは、あまりオススメできません。
ちょっと話を戻します。
では、肝臓のグリコーゲン貯蔵が少なくなっているのに、それでも糖質を制限してしまうとどうなるか・・・。
からだは糖質を必要としています。
特に、脳。
脳は、糖質でしか働くことができません。
なので、糖質制限は、脳に多大なストレスを与えます。
ストレスで済めばいいですが、糖質がなくなると脳が機能できなくなります。
それじゃあ困ってしまうので、外から入ってこないのであれば、自分のからだで糖質をつくりはじめます。
これが「糖新生」と呼ばれる働きです。
糖新生は、糖質摂取が不足したときに、体内の脂肪やタンパク質を使って糖質をつくろうという働きです。
なので、糖質制限をすれば、脂肪は燃えます。
これも事実です。だから痩せます。
でも、タンパク質まで分解されます。
糖新生のための主な体内のタンパク質供給源は、筋肉です。
わたしたちのからだは、糖質が不足すると筋肉を分解してまで、糖質をつくりだそうとします。
だから、炭水化物ダイエットは、やせます。
脂肪も、そして筋肉も減るから・・・。
これはとても「キレイな痩せ方」とは言えないものです。
そして、長続きするものでもありません。
筋肉量が減るということは基礎代謝が落ちるということなので、
カロリーを燃焼しづらいカラダになります・・・。
太りやすく痩せづらいカラダになるということです。
そこで食事量を元に戻すと・・・リバウンド!
太りやすくなっているから、当然です。
そしてわたしたちは血糖値だけじゃなくて心身を安定した状態に置いておこうという機能が無意識に備わっているので、
急激な変化を嫌います。
急激に変化させると、それを元に戻そうという強い力が働きます。
これはカラダだけじゃなくて、ココロもそうです。
それがどんなに表面的な思考で自分が望んでいたことだとしても、
潜在意識ではそれを嫌い、元に戻そうとします。
潜在意識は、安定を好むのです。
潜在意識を変えていくには、「日々の積み重ね」が必要です。
日々少しずつ変化を起こすことで、潜在意識のレベルから、心身は変化していきます。
何か新しいことを始めても長続きしないのは、潜在意識が変化を嫌うからです。
これが苫米地さんの仰る「コンフォートゾーン」だと思います。
コンフォートゾーンとは、潜在意識にとって居心地の良い状態です。
表面的な思考でどんなに自分を変えたいと思っていても、
潜在意識レベルでは今の自分のままの方が安心するのです。
潜在意識は、変化を嫌います。
だから、心身に変化を起こすには、少しずつ潜在意識のプログラムから書き変えていく必要があります。
コンフォートゾーンを変えるには、強い意志と、日々の積み重ねが必要です。
でもあまりに急激にコンフォートゾーンから逸脱した刺激を心身に入れると、
潜在意識は全力で引き戻そうとします。
これもダイエットのリバウンドの起こる大きな理由のひとつだと思います。
だから、地道に続けられることじゃないと、根っこから変わることは出来ません。
枝葉を変えても、枝葉に栄養を送っているのは、根っこなのです。
もちろん地道に続けるのは意志が必要ですが、意志にも限界があります。
表面的な思考よりも強く心身に作用するのが、無意識の潜在意識ですから。
・・・なんで炭水化物でこんな話になったんだろう。
とにかく、糖質が脂肪蓄積の原因になることは事実ですが、それは一部でしかありません。
・ある程度空腹になってから食べる
・適度な運動で筋肉を使う
・脂肪(油)の摂取量を減らす
むやみに糖質を減らそうとするより、こっちの方から変えるのが優先だと思います。
あと、糖質の取り方にも方法がありまして・・・
果物や砂糖と、ごはんやパン・麺では、また違いがあります。
果物や砂糖の摂り方まで書くとキリがないので、そこは省きます。
ごはんやパン・麺の食べ方です。
このグループの糖質は「多糖類」と呼ばれ、糖の分子が多く結合した状態です。
糖は分解して「単糖」の状態にしないと吸収されないので、
多糖類を食べたら分解酵素を働かせる必要があります。
その糖質の分解酵素をアミラーゼというわけですが、アミラーゼはまず唾液に多く含まれます。
・・・すいません。なんとかまとめようと思ったのですが、眠くなったのでまた今度。
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炭水化物前編の続きです。
その前に・・・
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ありがとうございます。
「リラクゼーション系手技の1日セミナーもやってほしい」というご要望をいただいたので、
年明けに検討したいと思います。
で、炭水化物。続きです。
まず前回のまとめ。
・からだには血糖値を一定の状態に保とうとする働きがあり、上がった血糖値を下げてくれるのは「インスリン」というホルモン
・インスリンは増えた糖分を、肝臓と筋肉の貯蔵庫に蓄積させる
・貯蔵庫から溢れた分は、脂肪に変換される
・体脂肪の蓄積を防ぐには、貯蔵庫から糖分が溢れないようにすることがポイント。
・そこで方法は2つ⇒「1.糖質摂取を制限する」 「2.貯蔵庫の中身を減らす」
1の説明は省くとして、2。
貯蔵庫の中身を減らす方法としては、「空腹」と「運動」があります。
まず「空腹」ですが、糖質の飲食によって上がった血糖値はインスリンによって元の安定した数値に戻されます。
からだはその後もエネルギー源として糖分を必要とするので、
その際の糖分は、肝臓の貯蔵庫の貯金(貯糖?)を切り崩していきます。
で、肝臓の糖分がいよいよ減ってきたときに、からだは「空腹」というサインで糖質を求めます。
空腹=貯蔵庫が空いている状態・・・なので、そのときに入ってきた糖質は、溢れにくくなります。
逆にオヤツなどで糖質を摂っていると、貯蔵庫の空き容量が少なく、溢れやすくなります。
これが間食を控えた方がいい理由のひとつです。
では、もうひとつの貯蔵庫、「筋肉」の空き容量を増やすには・・・
「筋肉自体を使う=運動」しかありません。
運動して筋肉を使うことで、筋肉内に蓄積された糖質が減っていきます。
そして筋肉内の糖質が減ってくると、それを「疲労感」というサインで出してきます。
なので、
空腹感と運動による適度な疲労感、
その状態をつくってあとに食事を摂るのが、
脂肪を蓄積しづらくする糖質摂取法です。
あと、インスリンには血糖値を下げること以外の働きとして、
「中性脂肪の合成」と「筋タンパク同化作用」があります。
インスリンは、血中脂質を体脂肪として蓄積する働きもあるのです。
これも「糖質(炭水化物)が太りやすい」と言われている原因のひとつだと思います。
糖質を摂ることでインスリンが分泌され、そのインスリンが体脂肪の合成を促すのです。
でも、「だからインスリンを出さないように糖質を制限しよう」って、ちょっと違う気がします。
いくらインスリンに中性脂肪を合成する働きがあっても、
その元となる脂質(油)の摂取を控えればいいだけの話なんです。
あとは、インスリンにはタンパク質を筋肉に同化させる作用もあります。
要は、タンパク質が筋肉に変わる手伝いをしてくれるのです。
たまに「筋肉をつけるためにタンパク質は摂るが、脂肪はつけたくないからご飯は食べない」という人がいます。
糖質を摂取してインスリンを出した方が、タンパク質が筋肉に変わりやすいんです。
だから、肉や乳製品は摂るけどゴハンは食べない・・・というのは、効率が悪いです。
僕ね、思うんです。
短期的なダイエットでは、根本からカラダを変えることはできない。
だからダイエットは、無理なくずっと続けられることの方がいいって。
ダイエットは「痩せて体重を落とす」ことではなくて、「キレイに健康になること」です。
何事もバランスです。
巷に溢れる「●●ダイエット」の類は、短期的な効果としては優れたものもあるかもしれませんが、
じゃあそれをずっと続けていけるんですか?
時間的に、金銭的に、体力的に、そして何より精神的に。
この4つを考えて継続できないものは、あまりオススメできません。
ちょっと話を戻します。
では、肝臓のグリコーゲン貯蔵が少なくなっているのに、それでも糖質を制限してしまうとどうなるか・・・。
からだは糖質を必要としています。
特に、脳。
脳は、糖質でしか働くことができません。
なので、糖質制限は、脳に多大なストレスを与えます。
ストレスで済めばいいですが、糖質がなくなると脳が機能できなくなります。
それじゃあ困ってしまうので、外から入ってこないのであれば、自分のからだで糖質をつくりはじめます。
これが「糖新生」と呼ばれる働きです。
糖新生は、糖質摂取が不足したときに、体内の脂肪やタンパク質を使って糖質をつくろうという働きです。
なので、糖質制限をすれば、脂肪は燃えます。
これも事実です。だから痩せます。
でも、タンパク質まで分解されます。
糖新生のための主な体内のタンパク質供給源は、筋肉です。
わたしたちのからだは、糖質が不足すると筋肉を分解してまで、糖質をつくりだそうとします。
だから、炭水化物ダイエットは、やせます。
脂肪も、そして筋肉も減るから・・・。
これはとても「キレイな痩せ方」とは言えないものです。
そして、長続きするものでもありません。
筋肉量が減るということは基礎代謝が落ちるということなので、
カロリーを燃焼しづらいカラダになります・・・。
太りやすく痩せづらいカラダになるということです。
そこで食事量を元に戻すと・・・リバウンド!
太りやすくなっているから、当然です。
そしてわたしたちは血糖値だけじゃなくて心身を安定した状態に置いておこうという機能が無意識に備わっているので、
急激な変化を嫌います。
急激に変化させると、それを元に戻そうという強い力が働きます。
これはカラダだけじゃなくて、ココロもそうです。
それがどんなに表面的な思考で自分が望んでいたことだとしても、
潜在意識ではそれを嫌い、元に戻そうとします。
潜在意識は、安定を好むのです。
潜在意識を変えていくには、「日々の積み重ね」が必要です。
日々少しずつ変化を起こすことで、潜在意識のレベルから、心身は変化していきます。
何か新しいことを始めても長続きしないのは、潜在意識が変化を嫌うからです。
これが苫米地さんの仰る「コンフォートゾーン」だと思います。
コンフォートゾーンとは、潜在意識にとって居心地の良い状態です。
表面的な思考でどんなに自分を変えたいと思っていても、
潜在意識レベルでは今の自分のままの方が安心するのです。
潜在意識は、変化を嫌います。
だから、心身に変化を起こすには、少しずつ潜在意識のプログラムから書き変えていく必要があります。
コンフォートゾーンを変えるには、強い意志と、日々の積み重ねが必要です。
でもあまりに急激にコンフォートゾーンから逸脱した刺激を心身に入れると、
潜在意識は全力で引き戻そうとします。
これもダイエットのリバウンドの起こる大きな理由のひとつだと思います。
だから、地道に続けられることじゃないと、根っこから変わることは出来ません。
枝葉を変えても、枝葉に栄養を送っているのは、根っこなのです。
もちろん地道に続けるのは意志が必要ですが、意志にも限界があります。
表面的な思考よりも強く心身に作用するのが、無意識の潜在意識ですから。
・・・なんで炭水化物でこんな話になったんだろう。
とにかく、糖質が脂肪蓄積の原因になることは事実ですが、それは一部でしかありません。
・ある程度空腹になってから食べる
・適度な運動で筋肉を使う
・脂肪(油)の摂取量を減らす
むやみに糖質を減らそうとするより、こっちの方から変えるのが優先だと思います。
あと、糖質の取り方にも方法がありまして・・・
果物や砂糖と、ごはんやパン・麺では、また違いがあります。
果物や砂糖の摂り方まで書くとキリがないので、そこは省きます。
ごはんやパン・麺の食べ方です。
このグループの糖質は「多糖類」と呼ばれ、糖の分子が多く結合した状態です。
糖は分解して「単糖」の状態にしないと吸収されないので、
多糖類を食べたら分解酵素を働かせる必要があります。
その糖質の分解酵素をアミラーゼというわけですが、アミラーゼはまず唾液に多く含まれます。
・・・すいません。なんとかまとめようと思ったのですが、眠くなったのでまた今度。
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Posted by 照喜名 弘彦 at 00:06