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2008年09月22日

筋の活性化と休息

みなさん、マッサージを受けて、逆に身体がダルくなった・重くなった経験はありませんか?


マッサージの施術法には、大雑把に分けると2種類あって、

1つ目が、リラクゼーションマッサージ。
これは、文字通り筋肉をリラックスさせる、休息させる・寝かせる施術。

そしてもう1つが、筋肉を活性化させるマッサージ。
これも文字通り、筋肉を起こす施術です。


この2つをどう使い分けるかというのは受ける人の状況によって異なってくるのですが、
筋肉には、緊張しているので緩めてあげた方が良い部分と、
うまく使えてない、働いていない状態なので活性化させた方が良い部分とがあります。

リラクゼーションのマッサージを行うとその筋出力(発揮できる筋力)は低下し、
活性化させるマッサージを行うとその筋出力はアップし、力が入りやすくなります


緊張している筋肉に対してリラクゼーションの施術をすると緊張がほぐれ身体が楽になった感じになるのですが、
うまく働けていない筋肉に対して同じくリラクゼーションの施術をすると、
怠け者をさらに休ませてしまうということにつながってしまう可能性があり、
そうなると「重だるくなる」ということが起こってしまう場合もあります。

マッサージを受けたあとに、身体が軽くなって爽快な気分になるわけではなくなんとなくダルくなってしまった・・・という場合は、
もしかしたら、ホントは緩めない方がいい部分まで緩んでしまっているのかもしれません。


疲れている部分はしっかり休ませてあげてあまり働いてない部分は活性化させることで身体のバランスは整うはずなので、
しっかりそれを見極められる知識と経験を持ったセラピストに身体を預ける方が、
より身体にとって効果的な施術が受けられるのかもしれません。


例えば、こういう考え方があります。

骨盤が、右が前傾・左が後傾という風にバランスが崩れていて、
これをハムストリングス(大腿裏の筋肉)をほぐすことでバランスを整えようという場合。

ハムストリングは骨盤の後ろについてる筋肉なので、緊張する(かたくなる)と骨盤を後傾の方へ引っ張ってしまいます。

なので、骨盤後傾側の左のハムストリングが緊張で、前傾側の右は、左に比べたら働き(筋力)が弱い可能性があります。

その場合、後傾側の左はリラクゼーションの施術、前傾側の右は活性化させる施術を行うことによって、骨盤のバランスが整い、重心が安定する場合が多いです。

これはあくまでもマニュアル例ですが、授業で生徒さんにやってもらうと、ほとんどの方に良い結果が出ていました。


マッサージだけではなくストレッチにも、
「リラックスさせる伸ばし方」と「活性化させる伸ばし方」というのがあります。

例えば運動前にリラックスさせる伸ばし方をすると筋出力が落ちてしまう可能性があるので、
パフォーマンスの低下に結びつく恐れがあります。


あとは、こういう考え方もあります。

とりあえず全身にリラクゼーションの施術を行って筋肉の緊張を充分とってあげて、
最後に活性化させる施術を行い、元気になって帰ってもらう。

この施術法、個人的には好きですね。

たかがマッサージ、たかがストレッチじゃないんです。

ちゃんと考えてやらないと、身体に良いどころか、悪影響を及ぼす恐れもあるんですね。


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Posted by 照喜名 弘彦 at 01:37