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2010年09月25日

4パターン

ボディケア・運動指導などでの、
疲れのたまっている痛みのある部位に対するアプローチの種類、
大きくわけて4パターンあると思います。

例として、腰に負担がかかっていて筋肉が張っている、あるいは痛くなっている状態だとしましょう。

4パターン

で、その人は上の画像のように荷物を持つ癖があるとします。

対処法1、腰に負担がこないように荷物を軽くしましょう。あるいは休ませましょう。

対処法2、腰の筋肉が弱いからです。鍛えましょう。

対処法3、腰の疲れをマッサージで癒しましょう。

対処法4、腰に負担がこないような持ち方を身につけましょう。


みなさんなら、どの対処法をチョイスしますか?

対処法1では、問題を「荷物の重さ」だと言っている。

重いものを持つから腰が痛くなるんだと。

そうですか?

でもね、これ意外とよくあるパターンなんですよ。

確かに荷物を軽くしたら腰の負担は減ります。

ですが、それは原因の解決になりますか?

同じパターンとしては、膝が痛い人に対して「体重を落としましょう」という指導。

確かに、体重を落とせば膝の負担は減ります。

ですが、この理屈は、荷物を軽くすれば腰の負担が減るといっているのと、一緒です。

で、対処法2。

これは体育会系根性論ですね(笑)

そんな荷物で腰を痛めるのは、腰の筋肉が弱いからだ!って。

確かにこれも一理あります。

筋肉を鍛えれば、同じ重さでも持てるようになるかもしれません。

ですが、これも原因の解決に結びつくとは思えません。

そして、対処法3。

マッサージで腰の疲れをとりましょう。

これはリラクゼーション系・癒し系ですね。

疲れをとることで、腰は楽になります。

が、その後同じ荷物を同じからだの使い方で持つと、また同じように疲れます。


最後に、対処法4。

一部に負担が集中するということは、身体の使い方のバランスが崩れている可能性が高いです。

腰に負担が集中する身体の使い方をしている。

だったら、もっと全身をバランスよく使える方法を身につけましょう、そうすれば自然に腰の負担は減りますよ、と。

僕の導きたい方向性は、この対処法4です。

例えば、

4パターン

この持ち方よりは、

4パターン

この持ち方の方が、腰の負担は減ります。

対処法1のように荷物を軽くしなくても、
対処法2のようにもっと腰を鍛えなくても、
対処法3のように腰の疲れをとろうとしなくても、

腰の負担が減る身体の使い方を覚えれば、自然に腰は楽になるのです。

繰り返します。

身体の1部に負担が集中するということは、全身の連動性が崩れています。

その状態で自覚症状のある部位だけに焦点を合わせても、原因の解決にはなりません。


ただ、
痛みがつらくて支障が大きい場合は、とりあえず痛みをとったり、
休ませたりすることも、もちろん重要です。

なので、対処法1は、とりあえず痛みがきついうちは、大事です。

場合によっては、痛み止めや湿布を使ったり。

でも、それはあくまでも一時的に痛みを麻痺させるだけで、原因の解決にはなりません。

そして、疲れがひどいときは、対処法3のリラクゼーション系のアプローチで疲れをとってあげることも有効です。

疲れをほっておくことで、回復が遅れ疲労の蓄積が加速し、生活レベル・運動レベルを落としてしまいます。

なので、リラクゼーション系施術で定期的に疲れをリセットすることも、僕は重要だと思っています。

その上で、根本的に身体を変えていきたい・原因から解決したいというならば、
やはり問題の根底にある「バランスの崩れたからだの使い方」を修正していく必要があります。

自分の身体に、どう向き合いたいですか?

その場その場で楽な方に流されていると、なかなか身体は変わっていきません。

ですが、最初はちょっと大変でもしっかり身体が喜ぶことをチョイスしていけば、
それが将来的に大きな差となって出てきます。

以前の記事にも書いたかもしれませんが、
先月お盆の親戚まわりのときに、
おじさん・おばさんたちが話していることを聞いて、ショックを受けました。

「身体が動くうちに、旅行に行きたい」

というあるおじさんの発言に、全員が共感していました。

これは、ショックでした。

動かなくなる前提なんですね。諦め。

でもね、まだ動けるうち、自覚症状がないうちから身体の使い方を整えてそれを維持する習慣をつくると、
年齢を重ねてもバランスよく身体を使うことは出来るはずなんです。

あなたのからだ、あきらめないで!

4パターン



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Posted by 照喜名 弘彦 at 15:05